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更新日:2023.11.09 / 掲載日:2023.11.09

ミニバンのようでミニバンでない!? レクサス新型LMポイント解説!

お値段なんと!! 2000万円《レクサス発》「ラグジュアリームーバー」発進!

レクサスのラグジュアリー1BOXミニバンが、4月のワールドプレミア以来、待ちに待った国内正式発表を迎えた。まず導入されるのは4座仕様の1グレード。早速その全容をお伝えする。

●文:川島茂夫

LEXUS 新型LM

●発表日:10月19日(12月下旬発売予定) ●価格:2000万円

LM500h ●ボディカラー:ソニックチタニウム

後席へのおもてなしを軸に
走行性能まで上級仕立て

 国内未導入ながら2020年には先代アルファード&ヴェルファイア(アル&ヴェル)をベースに初代レクサスLMが中国とアジアで発売されている。今回発表されたLMはアル&ヴェルのFMCに伴い開発された2代目。上級ミニバンの圧倒的スペースを武器に先に発表されたセンチュリーSUVと共に日本のVIPカー市場の多様化を推し進めるのは間違いない。
 公表されているスペックによる車体サイズはアル&ヴェルに対して全長が130㎜、全幅が40㎜、全高が10㎜ほど大きいのだが、その差異は艤装や外板の変更によるものであり、ホイールベースが共通ということからも基本骨格は共用だろう。もっとも、トヨタブランド車と姉妹関係にあるレクサス車は専用に溶接打点増や補強、防振防音対策を施している。開口部が大きく剛性の確保が難しいミニバン車体で走りの質の向上を図るためにリヤ床下補強材を付加するなど各部に補強を加えて強靭な骨格を構成。同時に主要骨格部に高張力鋼板やアルミ材を使用し軽量化も追求。ちなみにパワートレーン重量を補正した計算値による重量増は約60㎏の見当。
 パワートレーンは2.4ℓターボ/6速ATを核としたパラレル式ハイブリッドにPCUとモーター、駆動系をユニット化したeAxleを組み合わせたダイレクト4を採用。既存モデルではレクサスRX500hに搭載するシステムと同型同スペックである。
 シャシー周りでは周波数感応バルブ付き電子制御ダンパー(AVS)の採用など速度を問わない上質な乗り心地とともに心地よいドライブフィールの実現を図っている。また、AVSには後席快適性を重視した制御の「リヤコンフォート」モードがレクサス車では初めて採用されている。
 ドライバーにとっても魅力的なスペックを備えているが、LMの本領はキャビンの2/3を占める空間を2名の乗員へのサービスに提供した居心地。つまり後席乗員への「おもてなし」である。
 前席背部にはパーティションが備えられ、そこには48インチの大型ワイドディスプレイが設置され、下部には冷蔵庫やグローブボックスを配している。後席はスライドドア後方にセットされ圧倒的に広い前方空間を生み出している。内装は「和」の技法と嗜好を活かしたのが特徴であり、公開された仕様では豪奢さよりも上品な落ち着きを感じさせるものとなっている。
 走りと設え、空間の三要素で贅と質を追求したのがLMであり、新趣向のVIPカーながら同用途の本質を革新するモデルでもある。

新型LM《エクステリア&パッケージ》

 全長5m超、ホイールベース3mの堂々たるサイズに、新世代レクサスの象徴たるフロントの「スピンドルボディ」やリヤの「Lシェイプ一文字シグネチャー」を導入。レクサスの最新フラッグシップにふさわしい存在感を強調し、同時に空力性能や室内からの見晴らしといった機能面も高いレベルでクリア。アルミホイールは19インチ(鍛造)と17インチが用意され、いずれも表面にスパッタリング処理を施している。

新型LM《キャビン&ユーティリティ》

 グローバルでは7座もあるが、国内導入は4座仕様から。レクサスがLM=ラグジュアリームーバーと表現する通り、ショーファードリブン(運転手付)が主眼であり、運転席背後に間仕切りを備えるなど、家族団らんが目的のミニバンとの違いが一目瞭然。48インチの大画面モニターなど最新機器を満載しつつ矢羽根意匠を用いるなど和の趣きも活かし、くつろぎからビジネスまで車内での多様な過ごし方に応える。

新型LM《メカニズム&装備》

 GA-Kプラットフォームにシステム出力371PSの2.4ℓ直4ターボハイブリッドを搭載。軽量高剛性なボディや減衰力制御サス(AVS)、気柱共鳴音を低減する17インチノイズリダクションホイールなどを総動員し、静粛で上質な乗り心地を徹底追求。レクサスチームメイトをはじめとする運転支援&安全機能、高機能な空調やオーディオ、スマホ連携、OTAアップデートなど、まさに「全盛り」だ。

新型LM《主要諸元》

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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